描き方入門

ドット絵でLINEスタンプを作る手順とサイズ規格

更新: 高橋 ドット
描き方入門

ドット絵でLINEスタンプを作る手順とサイズ規格

LINEスタンプのドット絵制作は、低解像度の絵を最大370×320pxの規格に収めながら、ドットの輪郭を崩さずに仕上げる作業です。48×48で描いた絵をそのまま等倍で書き出してトーク画面に置いたとき、豆粒のように埋もれてしまった経験があると、

LINEスタンプのドット絵制作は、低解像度の絵を最大370×320pxの規格に収めながら、ドットの輪郭を崩さずに仕上げる作業です。
48×48で描いた絵をそのまま等倍で書き出してトーク画面に置いたとき、豆粒のように埋もれてしまった経験があると、Nearest Neighborで整数倍拡大する意味がすぐに腑に落ちます。
背景透過の失敗、PNG8書き出しによる縁のギザつき、句点『。
』やパ行の丸の内側まで抜ける透過漏れは、審査でつまずきやすい典型です。
だからこそ、370×320px・240×240px・96×74pxの3サイズ、8枚以上、PNG透過・72dpi、そして約10pxの余白まで最初に押さえて進めましょう。

ドット絵LINEスタンプのサイズ規格と必要枚数

LINEスタンプの制作では、最初に3種類の画像サイズと枚数の前提を固めるだけで、あとからの手戻りがかなり減ります。
スタンプ画像は最大で幅370×高さ320pxのPNG透過、メイン画像は240×240px、トークルームタブ画像は96×74pxで、いずれもRGBのPNG形式と72dpiが基本です。
登録枚数は8・16・24・32・40枚から選べるので、初回は最少の8枚で流れを通してみると設計しやすいでしょう。

3種類の画像サイズ

スタンプ画像は制作の中心になるファイルで、最大幅370×高さ320pxという枠の中に絵を収めます。
ここで大切なのは、完成後にこの寸法へ合わせるのではなく、最初からこの枠を基準にキャンバスを決めることです。
ドット絵は整数倍で拡大したときに輪郭が保たれるため、32×32や48×48のような小さな元絵から逆算すると、後工程の調整がずっと楽になります。

申請ではこのスタンプ画像だけでなく、240×240pxのメイン画像と96×74pxのトークルームタブ画像も必要です。
とくにタブ画像は表示面積が小さいので、全身を描き込むより、顔だけや1〜2色のシルエットに寄せたほうが視認性が上がります。
実際、96×74pxにキャラ全身を入れたら何の絵か分からず、顔だけのドットに描き直したところ、印象が一気に伝わるようになりました。
小さい枠ほど情報を削る判断が効きます。

画像種別サイズ制作上の役割画作りの考え方
スタンプ画像最大370×320px送信用の本体整数倍拡大を前提に設計する
メイン画像240×240pxスタンプ一覧の顔画面を占める面積を意識する
トークルームタブ画像96×74px極小表示の識別記号顔やシルエットに絞る

枚数の選び方とPNG・72dpiの形式規定

登録枚数は8・16・24・32・40枚から選択します。
初めてなら8枚でやり切るのがおすすめです。
枚数が少ないぶん1枚ごとの完成度に意識を向けやすく、申請までの流れも見通しやすくなります。
逆に最初から多枚数を選ぶと、画像の統一感や差分づくりに時間を取られやすく、途中で止まりやすいのです。

形式面では、全画像がRGBのPNGで、背景は透過が前提です。
PNG8で書き出して半透明の情報が落ちると、縁が白く見えたり、句点『。
』やパ行『ぱぴぷぺぽ』の内側が不自然に残ったりします。
CMYKや背景ありの書き出しもリジェクト要因になるため、カラーモードと透過設定は制作の最初に固定しておくと安心です。
容量は1画像あたり1MB以下ですが、ドット絵なら収まりやすい条件だと言えます。

ℹ️ Note

透過チェックは、書き出し後に濃色背景を敷いて見ると失敗を拾いやすいです。

ドット絵を規格に収めるキャンバス設計の考え方

ドット絵でLINEスタンプを作るときは、仕上がりのサイズから描き始めるより、まず元キャンバスを整数倍で扱えるかを見たほうが安定します。
たとえば低解像度で描いた絵をNearest Neighbor(ニアレストネイバー)補間で拡大すると、ドットの角が崩れにくく、370×320px近くまで持っていきやすくなります。
バイリニア等の補間や非整数倍の拡大は、輪郭がぼやける原因になるため避けたいところです。

この考え方は、見た目の派手さより1ドットの実寸が効くからです。
トーク画面では小さく表示されるので、細部を足すより、輪郭・表情・配色の差をはっきりさせたほうが伝わります。
逆に、余白を詰めすぎると外枠との距離が足りず、見栄えが窮屈になります。
スタンプ画像だけは外枠とイラストの間に約10pxの余白を見込み、メイン画像とタブ画像はその制約がない前提で分けて考えると、設計が整理しやすいでしょう。

8枚で申請した初回は、スタンプ画像だけを仕上げて満足し、メイン画像とタブ画像の存在を忘れていました。
申請直前に2枚を追加で作る羽目になったので、以後は最初に3種類の画像をリストアップする習慣が定着しています。
おすすめです。
制作前に一覧化してみてください。

ドット絵をシャープに保つキャンバス設定と拡大

低解像度で描いたドット絵をそのまま拡大すると、線がにじんで輪郭が甘くなります。
32×32や48×48で描き、370×320px近くまで整数倍で引き上げるやり方なら、1ドットの太さを保ったままスタンプ向けの強い見た目にできます。
最初に64×64で細かく詰めた絵をトーク画面で確認したとき、情報量はあっても潰れて読めず、32×32を10倍に組み直したほうが印象が明快になりました。

低解像度で描いて整数倍に拡大する理由

ドット絵は、描く段階ではむしろ粗くしておくほうが形を管理しやすいです。
少ないドットでシルエットを決めてから拡大すると、拡大後も線が暴れず、370×320pxという規格の範囲に収めやすくなります。
トーク画面では縮小表示されるため、細密さよりも1ドットの実寸の大きさが読みやすさを左右します。

ここで効いてくるのが、整数倍という考え方です。
×8や×10のようにきっちり倍数で伸ばせば、各ドットが均一な面積で増え、輪郭のリズムが崩れません。
×8.5のような非整数倍は、同じ線の中でも太さが揺れてガタつきやすく、規格を少し超えるかどうかより、見た目の安定を優先したほうが結果は良くなります。

Nearest Neighborでぼやけを防ぐ

拡大時の補間方式はNearest Neighbor(ニアレストネイバー)を選びます。
これは元の1ドットをそのまま隣接ドットへ複製する方式なので、エッジに中間色が混ざりません。
バイリニアやバイキュービックを使うと、境界に半端な色が生まれて輪郭がにじみ、ドット絵らしさが削がれてしまいます。

AsepriteでResizeのアルゴリズムをデフォルトのまま書き出したときは、線が甘くなって違和感が残りました。
Nearest Neighborに切り替えた瞬間、四角い面の切れ味が戻り、ドットの段差が意図した形として見えるようになります。
スタンプは小さな画面で反復して見る前提なので、ここでの差はそのまま視認性の差になるのです。

視認性を確保するドットサイズの目安

スタンプ用途では、少ないドット数を大きく見せる設計が向いています。
精密に描き込むほど情報量は増えますが、トーク画面では縮んだ瞬間に細部が消え、輪郭だけが頼りになります。
だからこそ、32×32や48×48から始めて、1ドットあたりの実寸をしっかり確保する発想へ切り替えることが要になります。

実際、細部を盛った64×64より、32×32×10倍のほうが、表情や動きの芯が一目で伝わりました。
大きなドットは単なる粗さではなく、遠目でも読める記号として働きます。
スタンプは画面の隅で瞬間的に認識されるため、描き込み量よりもエッジの明瞭さを優先して仕上げましょう。

透過PNGの正しい書き出しとドット絵の落とし穴

背景を残したまま書き出すと、トーク画面では画像の外周に四角い枠が出てしまい、透過素材としての意味が薄れます。
だから最初に確認すべきなのは、色味ではなく背景そのものが消えているかどうかです。
レイヤーの背景を非表示にして、白地が一切見えない状態で書き出す習慣をつけておくと、審査で弾かれる原因をかなり減らせます。

背景を完全に透過する書き出し設定

透過PNGは、見た目の美しさより先に「背景が本当に抜けているか」を優先して扱うべきです。
背景色が少しでも残っていると、チャット吹き出しや暗色テーマの上で矩形が浮き、素材だけが切り抜かれた印象になりません。
書き出し前にレイヤーの背景を非表示にして確認するのは、その違和感を制作段階で潰すためである。
ここを曖昧にすると、完成直後はきれいでも、実際の表示環境で一気に粗が見えてしまうでしょう。

PNG8とPNG24の違いとジャギー対策

透過付きのドット絵は、PNG24(フルカラー+アルファ)で書き出すのが基本です。
PNG8は不透明度99%以下の半透明ピクセルの透明情報を保持せず、縁が白くギザギザに残るため、ドット絵ではとくに致命的になります。
実際にPNG8で書き出して縁の白さに数時間悩み、原因が掴めないままPNG24へ切り替えたところ、一発で解決したことがあります。
原因が絵そのものではなく形式側にあると気づけるかどうか、そこが分かれ目だ。

ドット絵は境界がくっきりしているぶん、わずかな破綻でも目に刺さります。
アンチエイリアスを意図して置いた半透明はそのまま残し、不要な白縁だけを消す見極めが要るのです。
中間色まで消してしまうと輪郭が硬くなりすぎるので、削る対象を「残り色」に絞るのがポイントになります。
形式の選択と縁処理を分けて考えると、修正の迷いがかなり減るでしょう。

丸の中・半透明ピクセルの透過チェック

透過漏れは、句点『。
』やパ行『ぱぴぷぺぽ』の丸の内側、文字の囲み内など、閉じた領域で起きやすいです。
プレビュー上では目立たなくても、背景を真っ赤に敷いた瞬間に白い点が見えることがある。
実際、プレビュー段階では気づけず、赤背景に切り替えて初めて『。
』の丸の中だけ抜け残っていたと分かったことがありました。
濃い色を敷いて見ると、閉じた形の内側に残った半透明ピクセルが輪郭として浮くので、点検の精度が上がります。

この確認は、単なる見落とし防止ではありません。
ドット絵では1ピクセルの残りがそのまま意図に見えてしまうため、閉じた領域の透過漏れは「少し残った」では済まない問題になるからです。
細い文字や小さなアイコンほど影響が大きく、完成後の修正も面倒になります。
だから、書き出し後は背景色を変えて表示し、丸の内側と囲みの内側を順に見る。
このひと手間が、透過PNGの仕上がりを安定させる近道です。

10pxの余白とリジェクトされやすいNG例

スタンプ画像では、外枠とイラストの間に約10pxの余白を確保すると見た目が締まり、トーク画面でも窮屈さが出にくくなります。
枠ぎりぎりまでドットを詰めると一覧で圧迫感が出やすく、はみ出しがあるとその時点でリジェクト対象になりやすいからです。
整数倍に拡大したあとの実寸で余白を見ると、仕上がりの判断がぶれにくいでしょう。

10px余白はスタンプ画像だけ

余白ルールが必要なのはスタンプ画像だけです。
メイン画像240×240pxやタブ画像96×74pxは枠いっぱいに使って問題なく、同じ感覚で内側に余白を入れると、かえって絵が小さく見えてしまいます。
用途ごとに見え方の基準が違うため、スタンプだけは「外周を少し逃がす」発想で描くのが合っています。
枠ギリギリまでドットを詰めた絵は個々では悪く見えなくても、一覧表示にすると周囲の要素とぶつかって窮屈に感じられるものです。
外周を1ドット分、拡大後で約10px削っただけで、並べたときの見栄えがそろった経験があり、この差は想像以上に効きます。

権利侵害・誤字でのリジェクト

審査で目立って弾かれやすいのは、ロゴや実在ブランド、既存キャラクターを思わせる要素の混入です。
ドット絵だから目立たない、という逃げ道はなく、知的財産権侵害と判断されればそのまま不合格になります。
だからこそ、輪郭や配色の癖が既存作品に寄りすぎないようにし、完全オリジナルの記号として組み立てる必要があります。

ℹ️ Note

誤字脱字も、細かな見た目の甘さと同じく目視審査で落ちる要因になります。小さすぎる文字や細すぎる線は視認性が不足し、縮小表示で読めないまま通過しづらいからです。気に入って入れた小さな手書き文字が「視認性」でリジェクトされ、ドットを太く描き直して再申請で通った、という流れは珍しくありません。

提出前セルフチェックリスト

提出前は、全枚数を一度一覧で並べて、文字・透過・余白・権利をまとめて確認すると通りやすくなります。
単体では気づかない違和感も、並べた瞬間に大きさの不揃い、余白の詰まり、線の細さとして見えてくるためです。
視認性の弱い細部は一覧の中で埋もれやすいので、そこで読めるかどうかを基準に調整していきましょう。

チェックの観点は多く見えても、見る順番を決めればです。
まず文字が読めるか、次に透過の抜けやはみ出しがないか、続いて外枠まわりの余白が約10pxあるか、最後にロゴや既存キャラクターに触れていないかを確認すると、再申請の手戻りが減ります。
細部を詰め込むより、審査側がひと目で安心できる状態に整えるほうが通過率は上がるでしょう。

Creators Marketでの申請からリリース・販売まで

Creators Marketでは、まずクリエイター登録を済ませてスタンプの基本情報と販売情報を入れ、スタンプ画像とメイン画像をそろえて申請する流れになります。
ここでタグ付けまで整えておくと、文字入力時の表示機会が増え、使われる入口を増やしやすいです。
申請後は審査を通過し、公開方法と価格を決めてから販売開始へ進みます。

登録・画像アップロード・タグ付け

最初に行うのはクリエイター登録で、その後にスタンプの基本情報と販売情報を入力し、スタンプ画像とメイン画像をアップロードします。
ここを丁寧に埋めておくほど、申請時のつまずきが減り、公開後の見え方も整います。
とくに画像は作品の印象を左右するため、内容が伝わるかどうかを先に確認しておくと進めやすいでしょう。

タグ付けは任意ですが、手動で付けておく価値は高いです。
文字入力の場面で表示される機会が増えるため、ユーザーの目に触れる導線がひとつ増えます。
登録情報を入れて画像をそろえるだけで終わらせず、検索や表示のきっかけまで意識して整えるのが、販売開始の準備としておすすめです。

申請と審査・リリース方法の選択

申請後の審査は、数時間〜2日程度で完了するのが一般的です。
思ったより短いので、公開準備を先に整えておくと流れが途切れません。
実際、初回は自動リリースにして承認後すぐ公開されたものの、SNS告知の準備が間に合わず慌ただしくなりました。
2作目からは手動リリースに切り替え、発売日をそろえる運用にしたほうが落ち着いて進められます。

リリースは「承認後に自分でボタンを押す手動」と「承認と同時に自動公開」の2方式から選べます。
発売日をきっちり合わせたいなら、手動リリースが安全です。
公開のタイミングを自分で握れるので、告知文や画像の準備、投稿の順番まで合わせやすくなります。
手早く出したい場合は自動公開が向きますが、計画的に広めたいなら手動で進めてみてください。

ℹ️ Note

手動でタグを付けなかった場合でも、販売開始の2〜3日後に自動でタグ付けされる仕組みがあります。

価格設定と分配・送金の仕組み

価格は120円が標準で、複数の価格帯から選択できます。
120円のうちクリエイター分配は約35%の約42円で、Apple/Googleの手数料30%が控除されます。
数字だけを見ると小さく感じますが、1個ごとの積み上げ方を先に理解しておくと、売れ行きの見方がぶれません。

項目内容
標準価格120円
クリエイター分配約35%(約42円)
控除される手数料Apple/Googleの手数料30%
送金申請の条件売上が1,000円を超えると可能
送金時の扱い送金手数料が差し引かれる

分配が1個約42円だと知ったとき、最初から大きく回収する発想は現実的ではないと感じました。
そこで売上の目標を1,000円の送金ラインに置き直すと、必要な個数も見え、気持ちが楽になります。
まずは送金申請できるところまで積み上げる。
その基準にすると継続しやすく、販売を長く育てやすいです。

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高橋 ドット

ゲーム会社でドット絵グラフィッカーとして10年以上の経験を持つ。ファミコン・スーファミ時代のレトロゲームに影響を受け、現在はインディーゲームのアート制作を手がける。制作テクニックの体系化に情熱を持つ。

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